スプーンひとさじのしあわせ

京都府宇治市在住。2021年にうつ病を患いましたが、なんとか生きています。思ったことをありのまま、マイペースにゆるっと綴ってます。

もし結婚するなら、ひとりの時間を大切にできる人がいい。

幼い頃から、わたしはひとりでいることが好きだった。

一人っ子だというのもあるかもしれないけど、昔からひとりで過ごすことに寂しさや不安を感じることは少なくて、むしろひとりの時間を何よりも大切にする子どもだった。

 

小学校の頃は、毎日登校班の1番後ろで1人のんびりと、自分の世界に浸っていろんなことを考えたり、妄想したりする時間が1番至福の時間だった。休み時間もみんなが外へ出て遊ぶなか、わたしはひとりでディズニーキャラの絵を描いたり、本を読んだり、勉強したりしながら過ごすことが多く、その時間をとても楽しんでいた。*1

中学の頃は電車通学だったので、同じ路線で通学する友だちと一緒に学校に行ったり、帰ったりする機会がわりと多かったけど、たまに友だちと時間が合わなかったりしてひとりで電車に乗る日は、もうほんっとに、ほんとに心の底からハッピーで仕方なかった。べつにその友だちのことがきらいっていうわけではなかったけど、たぶん、「誰にも気を遣わなくていい!」という安心感がこの上なくうれしかったんだと思う。

(ちなみに高校にはほとんど行っていなかったので、必然的に「ひとりの時間」を多く過ごすことになった。)

 

そんな子ども時代を過ごしてきたわたしの生活スタイルは、今でもあんまり変わっていない。というか、子ども時代以上に「ひとりの時間を大切にすること」を、とことん極めている気がする。

 

この前卒業した大学には、片道1時間ちょっとかけて通学していた。

正直、通い始めた当初はものすごく遠いと思っていた。たまに電車とバスの乗り継ぎに失敗すると2時間弱かかることもあったので、そのときはほんとにいやだった。

でも、そうやって1時間から2時間、自分の好きな音楽を聴きながらボーッとしたり、本を読んだり、あれやこれやといろんなこを考えたりしながら通学する時間はとても楽しかった。そうしてゆっくりと自分の世界に浸れる時間は、自分にとっては「オフからオンに切り替える」ためには必要不可欠なものなのかもしれないなと、子ども時代の経験から思ったりもした。なので、次第に距離や時間のことはあまり気にならなくなっていった。

 

授業も、誰かに「一緒に受けよう」と誘われたとき以外は基本ひとりで受けていた。

授業を休んで授業内容や課題がわからないときは苦労したけど、それでもわたしは、気を遣って誰かと一緒に授業を受けることよりも、ひとりで気楽に過ごす方を選んでいた。お昼休みものんびりひとりで過ごし、音楽を聴きながらTwitterを見たり、ディズニーで撮影した動画を観たりしていた。

 

そんな生活をずっと送っていたので、グループワークの授業がある日や、授業後に先生となんとなく雑談をする日以外は、大学ではほとんど人と会話をする機会がなかった。

なので、それこそ大学の帰りにとなくなくセブンイレブンに寄って、レジで「nanacoでお願いします」と言ったときに、「わたし、今日はじめて人としゃべった!」なんて思うことも日常茶飯事だった。

それさえないと、家を出てから帰るまでほんとに誰とも話さず1日を終えることになるので、大学から帰ってきて最寄りの駅に着いたときに「今日も誰とも話さず1日を終えてしまったよ、、、ふふふ、、、女子大生とは思えねえ、、、。」と、思わず自分で笑ってしまう日もあった。

 

そんななのでもちろん、休みの日も基本的にはひとりで過ごしている。

パンケーキ屋さん巡り、ショッピング、神社巡り、温泉、映画、カラオケ、ドライブ、、、もはやどこにでもひとりで行けてしまう。ほんとはひとり焼肉とひとりラーメンにも挑戦してみたいけど、それはまだ勇気がなくてできていない。

わたしにとって休日は、「ひとりで好きなことして楽しむための日」という意味合いが強いので、もはや休日に「人と何かをする、人とどこかに行く」という選択肢がない。なので、人と会う約束だけで休日のスケジュールが埋まっている人を見ると「すごいな、よくそんなに毎日人と会ってしゃべろうという気になるな」と思う。

 

だからってべつに、友だちがいないわけじゃない。まあわたしは、基本的にはほんとに価値観が合う人としか付き合わないスタンスをずっと貫いているので、「人よりは友だちは少ない方」だと胸を張って言えるけど(べつに胸を張って言うようなことではない)、少ないなりに、それぞれ独特の個性を放つお友だち(褒めてる)はちゃんといる。

そういう人たちとどこかに出かけたり、行動を共にしたり、一緒にご飯を食べたりすることはもちろん楽しい。「休みの日はひとりで好きなことする」とは言うけど、それでも遊びに誘ってもらえるとすごくうれしいし、なにかつらいことがあって落ち込んだりしたときなんか、そういう人たちが話を聞いてくれたり、一緒に遊んでくれるだけでまた笑顔を取り戻せるというようなことも往々にしてある。

 

でもわたしは、ひとりでいることが好きすぎるゆえ、こまめにひとりの時間を作らないと精神的にしんどくなる(まあ、それに気がついたのは大学生になってからだけど)。だから、よほどのことがない限りはいつもひとりでいるし、ひとりの時間をこれでもかというくらい大切にしている。

とはいえ、いまのわたしが定期的にプライベートで遊んだりしている友人たちは、みんなそれぞれひとりの時間を大切にして生きてる人が多い気がする。だからわたしも付き合いやすいんだろうし、「類は友を呼ぶ」とはよく言ったもんだと思う。

 

この「ひとりの時間を大切に」(なんか某進学塾のキャッチコピーみたいでいやだな)というモットーは、じつは大学院の進路決定に関しても非常に大きな影響を与えた。

どこの大学院に進学するか悩んでいたとき、大学の先生や先輩方からはよくこんなことを言われていた。

「うちの大学は院生が少ないからそこがネック。そういう意味では他所の大学へ出た方が院生も多いし、視野も広がって刺激を受けやすいと思う。」

先生や先輩たちがそう言うのも理解はできる。ほかの大学院はだいたい専攻ごとに院生が20人弱くらいいるのに、わたしの大学院はいつも2~3人しかおらず、「同期がいたらそれは奇跡に近い」ような状況だ。だからまあ、ふつうに考えると学ぶ環境としてはあまりよろしくない。

でもわたしは、そうやって仲間と切磋琢磨しながら成長し、実力をつけていくタイプではない。むしろ周囲と自分を比較することで「自分なんてダメ人間だ、もういやだ、むり」とメンタルをとことん病んでいくタイプである。

もちろん進路に関しては少し前の記事でも書いたように、かなりいろんな悩みがあった。けれど、そういう自分の特性を踏まえて、あえて院生が少ない(=同期がいない可能性が高い)自分の大学に残ることにした、、、という部分も正直ある。

 

けれど、なぜか今年に限ってうちの専攻の入学者が例年よりも若干多く、正直ちょっと戸惑っている。同期も1人できてしまったし、博士課程にはなぜか3人も入学者がいる。ふつうに考えればそれは喜ばしいことなのかもしれないけど、わたしにとっては全然うれしいことではない。

なので、そのへん(他の院生との距離感)を研究とどう両立させてメンタルを維持するかは、個人的には今後の大きな課題のひとつだと思う。

そう、それくらいわたしは「ひとりの時間」にこだわりを持ち、大切にすることを貫いている。

 

もちろんこんな性格なので、結婚願望なんてのは更々ないのだけど、今回人生はじめての入院を経験して(詳しいことはまた改めて書きます)思ったことがある。

「もしわたしが独身なら、これ全部ひとりでやらなきゃいけないのか、、、。」

いまは両親とも健在で、実家暮らしだからなんかあったらすぐに頼ることができるし、今回の入院に関してもこれでもかというくらい世話になっている。

でも、いつか両親がいなくなったり、実家を離れたりしたとき、わたしには頼れる人がいない*2。もし結婚したら旦那さんがお世話をしてくれるだろうけど、そうじゃなければ、、、。

数年前に父が大病で入院したときも、去年祖母が亡くなったときも思ったけど、こういうときに1人だとかなりしんどいと思う。そういう意味で、やっぱり結婚はした方がいいのかなあ、、、なんて考えてしまう。

でもやっぱり、いくら好きな人でも所詮は他人だし、他人と暮らすのはいやだな〜と思う。で結局、いろいろ考えて「まあ1人でもなんとかなるやろ」という結論に達する。父の入院のときも祖母のときもそうだったように、今もまさにそんな感じである。

 

でも、占い師さんや霊視能力のある人に聞くと、わたしはいずれ結婚するし、子どもも生んでいると、見事に全員に言われる。

いやいやいや、と思うけど、悲しいかな、自分でもなんとなくそんな感じはする。もっと言えば、子どもは男の子だとも思う。なんだろう。ちょっとこわい。

だから今のわたしがいくら結婚に前向きじゃなくても、いずれは「そんなこと考えていた頃もあったね」と、今を懐かしく思って結婚する日が来るんだろうなと、なんとなく思う。 

 

でもこれだけは、未来のわたしに言っておきたい。

「もし結婚するなら、ひとりの時間を大切にできる人がいい。」

まあ未来のわたしでも一応はわたしなので、そういう人を選んでくれるはずだと信じるしかない。がんばれ。未来のわたし。

 

*1:ちなみに幼稚園の頃のことは楽しくなさすぎて「記憶から消した」ので覚えていない。

*2:いとこは3人いるけど、3人ともわたしとはびっくりするくらい馬が合わないので(笑)基本的に一切頼りにしていない。