スプーンひとさじのしあわせ

京都府宇治市在住。2021年にうつ病を患いましたが、なんとか生きています。思ったことをありのまま、マイペースにゆるっと綴ってます。

策士、策に溺れない。

「策士、策に溺れる」ということわざがある。
、、、わたしのことである(笑)

 
幼い頃から、わたしは何に対しても策を講じるのが好きだった。

ありとあらゆる媒体を駆使して自分が欲しい情報や知識を得て、それらをもとに色んな対策を立てたり、計画を練ったりする。要はインプットの作業が好きなのだ。

 

それなのに、わたしはとんでもなく生きるのが下手で、不器用で、何をやってもいつもうまくいかない。

人よりも諸々の引き出しはたくさん持っているはずなのに、なぜわたしはいつも負け戦ばかりをしているのか?

なぜわたしは、それらを生かし切ることなく毎度毎度いやな思いばかりしているのか、、、?

 

そんなことをぼんやりと考えていたとき、看護師をしている叔母と話す機会があった。

そのときなぜか、こんな話をされた。

「看護実習に来る子たちの中で、失敗したときに『でも教科書には〇〇〇〇って書いてありました』って言う子が必ずいる。そういう子はだいたい、教科書とか自分が持ってる知識に当てはめて物事を考えてる。だから応用がきかない。

あくまでも教科書は教科書だし、一歩現場に出てしまえばそれらは単なる知識でしかなくなる。本当に大事なことは、現場に出て人と触れ合って実践してみないとわからないし学べないのに、、、。」

 

あーなるほど、と思った。たしかにそれは一理ある。
わたしがいま研究している不登校だって、その背景や原因、対処法は千差万別である。教科書に書いてある原因パターンが不登校の子ども全員に当てはまるかって言ったら決してそうではないし、対応の仕方や声掛けの方法も、不登校の子どもの数だけ答えがあると言っても過言ではない。

何でもかんでも教科書やマニュアルに当てはめて考えたり、対処したりしていたら、子どもは間違いなく壊れる*1。そのときそのときで当事者や周りの環境に配慮しながら臨機応変にやっていかないと、問題解決なんて絶対にできないのだ。

 

、、、ということを考えていて、わたしはあることに気が付いた。

「わたしの弱点ってまさにこれじゃないの!?(笑)」

 

何かあったらすぐに本や情報(教科書やマニュアル)を頼り、ありとあらゆる知識を自分の頭に詰め込む。

そしてその知識を基準に行動を起こして失敗し、「なんで!本にはこう書いてあったのに!わたしの知識不足なのかな!?」と思ってまた大量の本を読み漁り、無駄な知識ばかり(笑)を増やす。

それでも結局うまくいかず、パニックになってまた知識を詰込み、、、。

 

この前の記事で、今回うつ病を患ったのは「自分の生き方を見直して人との関係を良くしようと試行錯誤した末に人と揉めたから」という話を書いた。

そのときもわたしは、色んな本を読んだり、情報を収集したりして自分の生き方を変えようとかなり模索していた。

が、それらの知識の囚われすぎて、相手の性格やその時々の状況に合わせた臨機応変な言動が取れなかったがゆえに相手と揉めてしまった部分も若干ある。

つまりわたしは、毎度毎度策に溺れて自滅してしまっているのだ。

 

「わぁ!また策に溺れたや!🤣やば!アホやん!🤣」

なんて笑ってる場合じゃない。

わたしももう25である。同じ失敗をして辛い思いをするのはもうこれくらいでやめにしたい。というかしなければならない。

 

叔母の話を聞いて、わたしは自分の生き方を改めて反省した。

今までわたしは

不登校を一括りにするな!何でもかんでも教科書に当てはめて、マニュアル化するな!」

とひたすらに怒っていたけど、かく言うわたしも知らず知らずのうちにそういうことをやっていたのである。そしてそれをやりすぎていたことが、自分の人生をより生きづらくしていたのだ。

 

叔母の話を聞いて、もっと上手にアウトプットができる人間になろうと思ったし、あんまり知識や情報に囚われすぎるのはやめようと思った。そして、もうこれ以上“策に溺れない”ことを心に誓った。


*1:そして壊れた子どもがわたしです。笑