ブログを開設して一番最初の記事↓で、「今はいい感じのタイトルが思いつかないので、いつか良い感じの言葉が空から降ってきたらそれに変更する」みたいなことを書いた。
そして、いま、急に空からそれっぽいやつが降ってきた。
「スプーンひとさじのしあわせ」。
この言葉は今から4年ほど前に、当時通っていた心療内科の先生に言われた言葉だ。
「自分はこの世界がいい世界だなんて思ったことないし、『生きてれば必ずいいことがあるから』って言う人はきらい。
だから生きるのがいやになって自殺する人のことを、自分はべつに悪いとは思わない。
みんなそう思ってても死にきれない人がほとんどだから、ああ良かったねって。
自分も生きるのいやだけど、死にきれないっていうのをあるとき悟って、それだったらこの世界で適応するように生きていかなくちゃって。
それでスプーンひとさじのしあわせでなんとかやってるんだよ!!!」
もう4年も前の話なので、一言一句そのまま覚えているわけじゃないし、言い回しが違う部分も多少あると思うけど、この話を聞いたとき、わたしはやたらと心打たれた。
「スプーンひとさじのしあわせか。なんかかっこいいな、、、。」
今日発売になった乃木坂46のシングル、「しあわせの保護色」。
乃木坂の絶対的エース白石麻衣さんの卒業前ラストシングルだ。
わたしはここ1か月ずっと、YouTubeにアップされているMVを録音して毎日のように聴いていたのだけど、とにかく歌詞が良い。まじで良い。
最初聴いたときは正直あんまり好きになれなくて、「えー、これだったらわたしは『帰り道は遠回りしたくなる』の方が好きやわ*1」とか思ってたけど、聴いてるうちにだんだんこの曲の良さがわかってきた。まさかのスルメ曲*2だった。
なかでも個人的に一番好きなのは、Cメロ部分だ。
僕にできることは君にヒントを出すこと
(しあわせとは…)
簡単な見つけ方
悲しくなった時は思い出して欲しい
「しあわせとは…」。
いつもこの部分を聴くと、なんだかとても切なくなる。
しあわせとは、なんだろうか。
わたしにとってのしあわせって、いったいどんなものなんだろうか、、、。
この曲のなかで「しあわせ」は、
「いつだって近くにあるもので、気づいてないだけで、変わらない毎日に紛れているものなんだよ~」
というような感じで解釈されている。
ああ、たしかにしあわせってそういうものなのかもしれないな、と思う。
慌ただしく毎日を過ごしていると気に留めることはほとんどないかもしれないけど、しあわせって、意外とそうやって日常に小さく紛れてるものだよなあと。
この曲を聴くと、ちょっとだけ、心がじんわりと温かくなる。
今さっき、乃木坂がこの曲をテレビで歌っていた。
わたしは氷結を飲みながら改めて「しあわせとは」なにかを考えた。
そうしたらふと、あの病院の先生の言葉を思い出した。
まさに「空から降ってきた」ような感じだった。
生きていると、いろいろなことがある。
楽しいことばかりだったらいいけど、人生はそう甘くはなくて、つらいことや苦しいこともたくさん起きる。
むしろ、その方が多い。
しんどい。
こんなつらいのはもういやだ。
生きるのやめたい。
そう思うことだってある。
でもあの先生の言うように、みんなそうやっていろんなしんどさとか、つらさを感じながらも「スプーンひとさじのしあわせ」を握りしめてなんとか生きている。
それはある意味で、過酷なことだと言えるかもしれない。
でも人生って、生きるってそういうものなのだと思う。
というわけで、これからどんなことがあっても、わたしなりの「スプーンひとさじのしあわせ」を握りしめながら、強く、やさしく生きていきたいなあ、、、という思いを込めて、ひとまずこのタイトルでやっていくことにします。
*1:西野七瀬さんが卒業するときに発売されたシングル。ちなみにわたしが乃木坂のなかで一番好きな曲は「今、話したい誰かがいる」だ。
*2:最初はいまいちな印象だったとしても、何度も聴くうちに良さがわかってくる曲のこと。スルメに例えてそう呼ばれている。