スプーンひとさじのしあわせ

京都府宇治市在住。2021年にうつ病を患いましたが、なんとか生きています。思ったことをありのまま、マイペースにゆるっと綴ってます。

卒業式、だったはずの日。

朝起きたら、宅急便が届いていた。

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数日前にゾゾタウンで服を買ったので「ゾゾだー!」と思ったら、いつもの黒いダンボールではない。じゃあこの荷物はいったいどこから、、!?と思ったら、まさかの大学からだった。

そう、本来なら今日は、わたしの大学の卒業式がおこなわれる日だった。

しかし、コロナ騒動の影響で卒業式ならびに卒業証書授与式は中止に。そのため、卒業証書やゼミの卒論集、おそらく卒業式でもらえるはずだったであろう記念品などが、大学の紙袋に入ってどどーんと送られてきたのだった。

 

この状況じゃ中止はやむを得ないとわかってはいても、卒業式が中止になったことはとてつもなく悲しい。まさか卒業証書を郵送で手にすることになるなんて、想像もしていなかった。まあわたしはこのまま大学院に進学するので、2年後に全く同じ場所で卒業式をやる予定だとはいえ、大学卒業は一生に一度である。

それに、なにかとこだわりが強いわたしは、「最近は大柄が流行り」だという着物屋さんの話を聞いて、「ならばわたしは小柄で勝負だ!!!」と、この日のためにみんなとぜったい被らないデザインの着物(しかも1点もの!!)を選んだというのに、、、(笑)

 

、、、と。そんな人並みの話?は置いておいて、わたしにとって大学卒業というのは、ついこの間までほんとに「夢のまた夢」の話だった。なので、個人的に卒業式にかける思いというのは、人一倍強くあった。

 

ちょうど10年前、中学2年生のときにわたしは不登校になった。

詳しいことを説明すると、たぶん1冊の本が書けるくらいには長くなるので(笑)ここでは「不登校だった」とだけ書いておくけど、不登校になってからそれなりに安定した生活を送れるようになるまで、じつは約7年かかった。なので、7年間ずっと宙ぶらりんな生活を送っていた当時のわたしが抱く“将来に対する不安”というのは、それはそれはとてつもなく大きなものだった。

 

一応は「大学に行きたい」というか、なんとなく、「大学くらいは出といた方がいいな〜」という気持ちはあったものの、やりたいことは全く見つからないし、心身共に病んでいたのでちゃんと通えるかどうかもわからないし、、、という感じで、なかなか行動には移せなかった。

これじゃいかんと、何度か勇気を振り絞って行動を起こしてみたりもしたけど、結局いつもうまくいかなくてまた振り出しに戻る、、、という繰り返し。なんの成果も得られないまま、ただただ時間だけが過ぎていった。これからわたしはどうなっていくのだろうと、先が見えず、とても怖かった。まあ、今でもいろんな意味で先は見えないけど、、、(笑)

 

そんなわたしがなんとか自分のやりたいことを見つけて通信課程の大学に進学し、さらにそれから2年後に通学課程へと籍を移して「華のキャンパスライフ」(?)を送れるようになった頃には、既に同級生は大学を卒業し、社会人1年目として働き出していた。つまりいまのわたしには、同級生と比べて2年分のハンデがある。

そのことに対して後悔とか、焦りとか、そういうマイナスの感情が全くないわけではない。けど、それまでの経験があるからいまのわたしは毎日笑顔で過ごせているんだろうな〜と思うし、そのおかげでたくさんの良い人たちとも知り合えたので、結果これで良かったんだと思う。

 

そんな感じで、なかなかに波乱万丈?な人生を送ってきたわたしにとって、大学卒業は本当に悲願だった。とはいえ、春からも同じ場所に通うので、正直あまり“卒業”という実感はないのだけど、こうして文章にしてあの頃を軽く振り返ってみると、ああ、ついにわたしもここまで来れたのかと、ちょっと我ながら感慨深いものがある。

だから「大学卒業」をお祝いする卒業式がないこと、そして2年間、わたしを支えてくれた大好きな先生方に晴れ姿を見せられずに終わることが、1番悲しくて悔しくてつらい。まあ先生方にはまた4月からお世話になるんだけど(笑)一つの区切りとして、やっぱり卒業式はやりたかった。せめて学部別の授与式だけでもやってほしかった。ああ〜、、、😢

 

というわけで、せめてもの記念にと、今日は袴を着て京都の街を散策したり、地元宇治に戻って家族や祖父母に袴姿を見せに行ったりしていた。そして氏神神社に行って今までの感謝を伝え、これから輝かしい未来へ向かうために(笑)後押しをお願いしてきた。

どうせ2年後にまた着るし、、、と、何度もキャンセルすることを考えたけど、やっぱり大学卒業は今しかないわけだし、どうしてもこだわり抜いて選んだ袴を着たかったという(笑)

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御神木様に感謝を述べる図。



こういうのも卒業式が中止になったからこそできる過ごし方だし、これはこれで良い記念になったかな。祖父母も喜んでくれたし😊

 

きっとわたしのように卒業式ができなかったり、縮小されたりして悲しい思いをしている人は全国にたくさんいると思う。

いま悲しんでいる人たちにとって、この先の未来が、明るくキラキラしたものでありますように。