大学院生の人との食事(というかお茶)は、まあまあの好感触だった。
見た目以上に気さくで話しやすい人だったので「また会っても良いかな」と思った。
その時にLINEを交換し、しばらくは毎日のようにやりとりしていたのだけど、正直、死ぬほどめんどくさかった(笑)
本当に、この世の中にこれ以上めんどくさいものが他にあるのかってくらいにめんどくさかった。
(なんと失礼な。)
個人的には、次があるなら次の約束をして、とっととやりとりを終わらせたかったのだけど、向こうは色々と様子を伺いたかったらしく、今日一日あったことをいちいち日記形式で紹介してくれていた。
しかし私は先述の通り、何の生産性もない会話をすることが死ぬほどきらいなので、本当にストレスで仕方なかった。
ごめんだけど、そういうことは付き合ってからにしてほしい。
というより、付き合ってからもいらない(笑)
そんなこんなで、1週間も経たないうちにLINEを既読スルーするようになった。
我ながら
「もうちょっと頑張りなよ、、、」
と思うけど、そのへんのやりとりをマメにこなすのだけは、本当にダミなのである。(笑)
好きな人相手ですらダメなのだから、そうじゃない人とのやりとりなんて私にとって地獄以外の何物でもない。
以降、その人から連絡が来ることはなかった。
ちょっと、申し訳ない気持ちになった。
が、ぶっちゃけた話、
「どうぞ他を当たってください」
という思いもあった。
その人は、私以外にも複数の女性ととやりとりをしているようだった*1。
まぁたしかに、よく考えてみれば、マッチングアプリとは本来そういうものである。
が、そうやってカタログショッピング的に女性を選り好みするのはどうなのか、と思った。
色んな異性を見ながら、「アリ」か「ナシ」かを判断し、連絡を取るときも実際に会うときも常に「恋愛関係になったとき」のことを意識しながら相手と接する—。
私は、そうやって異性を選ぶのもいやだし、逆に選ばれるのもいやだなと思った。
なんか、人間味がなさすぎて悲しい。
そういう方法で恋愛をするのが向いている人もいるのかもしれない。
でも私はやっぱり、こんなものは本当の恋愛じゃないと思った。
どうせ恋愛するなら、もっと「ふつうの」恋愛がしたいし、余計なことを考えないで、日々のやりとりの中で芽生える小さな幸せを積み重ねながら相手のことを好きになりたいし、相手にもそういう気持ちでいてほしい。
そこにたどり着いてしまったら、もうこれ以上、このアプリを続ける意味なんてありゃしない。
私はしばらくの間、アプリにログインすることをやめた。
それでも特に、何も不自由はなかった。
ありがたいことに何件か「いいね!」は来ていたけど、相変わらず私好みの男性はいなかった。
というかたぶん、私が好きになるようは人はこんなアプリなんてやってないだろうしなぁ、とか(笑)
そういうことを考えて続けていると、急激に色んなことが冷めてきた。
いや、もともと冷めてたんだけど(笑)
とうとう続ける意味や目的を完全に見失ってしまった。
こうして私は、何のためらいもなく約1か月ほどでマッチングアプリを退会した。
今から思うと、もうちょっとタダ飯だけでも楽しめばよかったなあとかいう気持ちもある*2(笑)けど、それで変な男につかまって変なことになってもいやだったので、これで良かったのかなと思う。
速いもので、マッチングアプリを完全排除してからおよそ1年半近くが経つ。
でも今振り返ってみると、色々な経験ができて、そして色んな知見が得られて結構楽しかったなと思う。
まぁもう二度とやることはないだろうけど(笑)
あの時いいねをくれた人たち(特に一度会ってくれたAさん)は、元気にしてるのかな……
【終】