その後「僕たちも、違反したとこ見てしまったので…」と言われ、違反金6000円を取られることになった。
警察の人が私の車の後ろで必要書類を書いている間、わたしはまた過呼吸を起こした。
そして、あまりの理不尽さとショックでボロボロと泣いた。
警察の人は「飲み物飲んで、気持ちを落ち着けて待っててね」と言ってくれていたけど(やさしい…😭)、飲み物すら喉を通らず、ただ泣くことしかできなかった。本当に辛かった。
10分ほどして、警察の人が戻ってきた。
再びボロボロになっているわたし(笑)を見て「マスクしたままだとしんどいだろうから、外して、ゆっくり呼吸して」と言ってくれた。
今思うと、この警察の人が優しかっただけでもかなりの救いだったかもしれない。
書類の説明や振込みの説明を一通り受けた後、その警察の人は車の窓から少しだけ私に顔を近づけこう言った。
「さっきの人(おっさん警察官)、怖かったよね。ごめんね。元々ああいう人だから、気にしないでいいからね」
もう、優しさの塊でしかない。
そのおっさん警察官がすぐ隣で見張っているにも関わらず、わたしのことを気遣ってそんなことを言ってくれるなんて本当に良い人である*1。
最後に、
「これ、さっき開けたところだから、もし良かったら使ってね」
と言って、さっきのポケットティッシュを丸ごとくださった。
わたしは恐怖とショックのあまり、まともに声を出すことができなくなっていたので、「🙏」とジェスチャーをしてありがたくティッシュを受け取った。
そして、
「もし気持ちが落ち着くまでゆっくりしたいなら、ハザード出してこのまま停まってたらいいからね。お店の前だから1〜2時間も停まるのはちょっとアレだけど、30分くらいなら大丈夫だから」
と言って、その警察の人はおっさん警察官と共に去っていった。
時計を見ると、授業開始時間の14:30をとっくに過ぎていた。
が、このまますぐに運転していくのは気持ち的にしんどい。
わたしは少しこの場でゆっくりさせてもらうことにした。
持っていた水筒のお茶を少し飲み、色々思いを巡らせていると、神社に来る前に謎の体調不良に襲われていたことを思い出した。
あの時の違和感やモヤモヤ感はこれだったのかと納得した。
もしあの時他の神社に行っていたら、
もし途中で引き返していたら、
もう少し違うタイミングでパーキングを出ていたら、
あのまま堀川通を直進するルートを選んでいたら…
「たられば」を考え出すとキリがなかったが、今更そんなことを言ってもしょうがない。
起きてしまったものは、もうどうしようもないのだ。
その後、わたしはいてもたってもいられず母に泣きながら電話した。
「違反切られるときは大抵が理不尽な理由なのだから気にしちゃダメ。それより事故じゃなくて良かった」
そう言ってくれた。
母は「こんな状況で無理に大学に行くことはないんじゃないか」と言ってくれたけど、少しでも大学の空気を吸って、人と話した方が気が紛れて逆にメンタル的には良いのではないかと思った。
それに、しばらく欠席が続いていたので、できることなら行っておきたかったし、もはやここまで来てしまったら(大学までわずか10分ほど)行くしかないやろ、とも思った。
そんなわけで、わたしはその後ゆっくりと大学へ向かった。